ブラジリアン柔術とは

~子供から老人まで、安全に楽しく生涯にわたって取り組むことができるスポーツ競技~
柔術の基本理念は「自分も傷つかず、相手も傷つけずに勝つこと」である。
ブラジリアン柔術は格闘技としての実戦性を備えているが、基本的には身を守るための技術であり、そして武道でもある。また、子供から老人まで、安全に楽しく生涯にわたって取り組むことができるスポーツ競技として、さらにはGoogle社が福利厚生に採用したり、ハリウッドセレブも取り入れるなど、年々注目が高まっている。

スポーツ競技としてのブラジリアン柔術は、ゲーム性の高いスポーツとして今もっとも注目されている格闘技のひとつ。打撃攻撃は禁止されており、投げ技、押さえ込み、関節技、締め技により試合の勝敗を決する。

ブラジリアン柔術

~グレイシー柔術から柔術へ~
元々は、明治時代の柔道家、前田光世が世界各国で異種格闘技戦に勝利した経験から得た技術をブラジルでグレイシー一族に伝え、特に寝技を発展させた格闘技。合理的な技術を第一と考え、怪我が少なく、非力な方や小柄な方でも十分強くなることが可能だ。
また、ダイエットや健康維持等の目的でも、ゲーム性の強い格闘技なので飽きずに目的を達成することができる。

現在、柔術は世界各国に広がり道場が増え続けている。
ブラジル、アメリカに次ぐ、柔術普及度が高い日本では、ブラジリアン柔術は約5万人とも言われる競技人口を有し、今もっとも注目されている格闘技である。
また、日本ブラジリアン柔術連盟(JBJJF)には300以上のジムが加盟し、全ての都道府県にジムがあり、毎週のように全国各地で試合が開催されている。

~柔術の歴史~
その歴史は、1920年代日本よりブラジルへ渡った講道館柔道の猛者・前田光世(コンデ・コマ)が、グレイシー一族にその技術を伝えた事に端を発する。
一族に受け継がれた技術は、80年間に渡り独自の進化を遂げ、1993年にアメリカで開催された究極の格闘技イベント「UFC アルティメットファイティングチャンピィオンシップ」における、一族の代表ホイス・グレイシーの活躍によりベールを脱ぐことになった。
世界には、数多くの格闘技が存在するが「何でもあり」で、実際に戦った場合、いったい最強の格闘技は何か、という命題を掲げたこの大会には、世界中から様々な挑戦者を集めた。
100kgを悠に超える相撲取り、プロレスラー、キックボクサー、空手家、etc。その中で一人道着を着たほっそりとした男がいた。彼は、屈強な挑戦者達に巧みに組みつくや、マットに倒し、次々にチョークを決め、タップを奪い、遂にはそのトーナメントで優勝した。その男こそホイス・グレイシーである。
その日まで、誰も知らなかったブラジリアン柔術という競技は、その後、一気に世界中から脚光を浴びることになる。
グレイシー柔術は、『ブラジリアン柔術』として世界に広がり、今では「柔術Jiu-Jitsu」の呼称で広く認知され、世界中の道場で学ぶことが出来る。